デュッセルドルフ駐在に向けて覚悟しておきたい、ドイツ暮らしに依るストレスと具体的な辛い辛い体調不良のご紹介【体験談】

関連記事「デュッセルドルフ駐在に向けて覚悟しておきたい、辛い・大変・日本に帰りたいと感じるストレス」も是非併せてご覧下さい。本記事では、筆者がそのストレスを受け具体的に体験した体調不良を紹介しています。

どうも、2018年からデュッセルドルフに住んでいるHirofumiです。実は本帰国が近づいてきており、そろそろドイツ暮らしも総まとめせねばと思っている今日この頃です。

エミリー
エミリー

今日は調子が悪い時のお話ですね。。。

実は私、ドイツで人生初の「ストレスから体調が悪くなる」と言う事象を経験しました。正直に言って、酷い時はなかなかの辛さでした。しかも、未だにその症状が出る時もあります。恥ずかしながらも、これは結構辛いのです。

欧州駐在だなんて言うと羨ましがられる事も多いですが、結局この「高緯度に住む事の辛さ」は暮らした事がある人にしか分からないと思います。

始めます。

デュッセルドルフ暮らしで経験した体調不良

いきなり本題から入ります。

・「胸痛
・「頭のふわふわ感」からの「頭痛
・バクバクと鼓動が大きく感じる系の「動悸

どれもフィジカル面での違和感や不調で、初めてその症状が出た時にはなかなか焦ったのを覚えています。初めの頃は「一旦様子を見てみよう」とか「お酒を控えめにしてみよう」とか、はたまた「筋トレ後の疲れのせいか?」などと、色々と試したり様子を見ながら、それでもiPhoneのメモに都度症状や状況を書いて記録を取っていました。後から思えば、この記録がお医者さんと話す際に役に立ったと思っています。何事も、記録を取るのは大切です。

そのメモを基に振り返ってみると、初めて起きたのは2019年10月のとある日曜日の夕方、熱めのお湯に浸かった後のお風呂上がりでした。私の場合の胸痛は、胸の中央がぐーっと苦しくなる感じです。ご飯を一気に掻き込んで詰まってしまった時の苦しい感じに似ています。胸痛と言っても痛みはなく、軽い苦しさ・圧迫感がある感じです。それと同時に頭がすーっとする感じ、立ちくらみの時のような血が足りていないようなあの感じが起きます。この時もそれらがセットで起きました。

それから1ヶ月後の2019年11月のとある月曜日の昼前、オフィスに居る時に一瞬その症状が起きました。記録に依ると10秒間くらいです。しかしその後は何も無しでした。

こんな感じで2019年の秋口にこの現象が1ヶ月間隔で2回起きたのですが、そこからピタリと止まってしまいます。

そして再び起きたのは2020年6月のとある木曜日の朝、会社に向かっている最中のアウトバーンを運転中でした。この時は運転中に10分間ほどその症状が現れて、記録のメモにも「過去最長」と書かれています。ちなみにこれ、後にお医者さんと話す中で「運転中に起きるってなると十中八九ストレスだね」と言われた結構重要な点でした。

しかしここでもまたピタリと止まってしまいます。

その後、2021年の1月から再びその現象が現れ始め、しかも今度はその頻度が非常に多くなって、程度も酷くなってきました。ご参考までにその症状を以下に書き出します。

・朝目が覚めて、起き上がっていないのに胸痛が起きる
・頭がふわふわする感じが酷い頭痛に発展
・頭痛が頭痛薬で治まる時もあれば、全く効かない時もあり
・動悸がする時、横になっても全く楽にならない(動機が治まらない、むしろキツイ)
・動悸がする時、横になったら胸痛へと発展した

この辺りからいよいよ心配になってきて、ついに2021年4月にお医者さんへ行ったと言うわけです。

bonbon
bonbon

だから早く行けって言ったのに!

病院はあんまり好かなくてねえ、、、

Hirofumi
Hirofumi
いよいよ心配になってきた2021年4月についにお医者へ。

お医者さんでの診察・診断内容

明らかに、それはもう物理的に絶賛調子が悪かったので、「フィジカル面で何か異常が無いか」がとても心配でした。まずはこれを明らかにしたくお医者さんへ行ったのでございます。

エミリー
エミリー

ついに病院へ。

そして症状を伝え、そこから心電図を取り、血圧を測り、血液検査を行い、更に別の日に携帯型心電図記録装置と血圧測定器を身体に付けての24時間データ取りを行ったり、負荷心電図を取ったり、などなど行い一旦結論が出ました。

携帯型心電図記録装置と血圧測定器を身体に付けた時
エミリー
エミリー

めっちゃシンプルな診断結果だったのである。

結論「ストレス」、フィジカル面では異常無し、経過観察をしつつも、ストレスをより吐き出せる環境を作る努力を

私としては「負荷心電図に異常無し=フィジカル面での異常無し」が確認できた点が最も心強かったです。

Hirofumi
Hirofumi

やれやれ。

携帯型心電図記録装置と血圧測定器を付けて24時間のデータ取りを行った際、幸いにも症状が全く出ずに「調子が良い状態」だったんですよね。こればっかりはお医者さんも「たまたまでも調子が悪い時にデータが取れるよう、根気よく定期的にデータ取りをしていくしかない」と言っていました。しかしその「調子が良い状態」でもストレス起因と見て取れるような痕跡があったそうです。以下に書いていきます。

・血圧は若干高め、将来高血圧となる可能性あり
・日中の血圧の推移を見ると、やはりストレスを感じていると見て取れる部分がある
・心電図のロギングデータに不整脈などの異常はないが、心の穏やかさを表す分布が少しいびつ
この観点からもストレスを感じていると見て取れる
・負荷心電図の波形に異常無し、フィジカル面では異常無しと判断

ストレスに対してお医者さんと色々と話しましたが、以下について結構納得しました。

・入ってくるストレスを管理することも大切だが、入ってきたストレスをいかに吐き出すかも大切
・ストレスの吐き出し方は、自身の幼少期の成長過程や生活環境に依るところが大きい
・その観点で自分に合ったストレス発散方法を考えその環境を整える努力が大切
息の上がる運動の頻度が減っていることも原因の一つ
・運動後に頭も疲れているような心身ともに疲れるものが良い
・例えば、疲れていて夕ごはんの事を考えられない、となるような運動
・当然、高緯度に住むことに依る影響(冬季鬱)やコロ助のストレスも有り
・今はストレスへの対処バランスが崩れた、自律神経失調症の様な状態

ストレス!ストレス!ストレス!

デュッセルドルフ暮らしに依るストレス

お医者さんと話していて思ったのは、デュッセルドルフに住み始めてから「ストレスを吐き出す機会が減ってバランスが崩れたのではないか」と言う新たな視点です。それまでは「デュッセルドルフ暮らし(海外暮らし)に依り、入ってくるストレスが増えた」の観点が強かったのですが、寧ろそれは逆だったのではないか、と。完全に逆ってこともなくて相互作用するものだとは思うのですが、とにかく新たな視点に気付けました。

エミリー
エミリー

私は毎日がエブリデイだけどねえ。

ストレスとは、入ってくるストレスが増える事でもあるし、その入ってきたストレスを吐き出す機会の減少の事でもある気がする

まもなくデュッセルドルフで暮らして3年が経ちますが、デュッセルドルフ暮らしに於いてこの「ストレス吐き出し機会の減少」の大きな要因となるのは、やはり「高緯度に住んでいる事それ自体」だと思います。具体的に言うと、関連記事でも書きましたが「日照時間の短さ」と、あとは「太陽光の質の違い」です。

関連記事:デュッセルドルフ駐在に向けて覚悟しておきたい、辛い・大変・日本に帰りたいと感じるストレス

デュッセルドルフでの日照時間の短さ

関連記事「デュッセルドルフ駐在に向けて覚悟しておきたい、辛い・大変・日本に帰りたいと感じるストレス」では、デュッセルドルフの天気が悪い事による日照時間の短さについて書きました。この時にWeather Atlasからそのデータを引用したのですが、最近見たらまたデータが更新されていたので再び紹介したいと思います。しかし余談ですが、このデータの出どころはいったいどこなんでしょうかね?引用元を参照してみても数値が合わず、謎です。

エミリー
エミリー

はよ紹介してくれや!

デュッセルドルフと東京とでの昼間時間と日照時間の月別比較(出典:Weather Atlas

青色がデュッセルドルフ、黄色が東京です。そして、濃い色の棒グラフが昼間時間、薄い色の棒グラフが日照時間を表しています。どちらも「一日当たり」です。

デュッセルドルフと東京とで、夏の期間はほぼほぼ似たような日照時間の水準ですが、やはり冬の期間になるとデュッセルドルフの日照時間の短さが目立ちます。年間平均では約1時間も違います。この差は非常に大きいと思います。

これを「東京に比べてどの程度か」の観点で整理したのが以下のグラフになります。

デュッセルドルフの昼間時間と日照時間の、東京のそれに対する割合(出典:Weather Atlas

こちらは濃い緑色が昼間時間、薄い緑色が日照時間です。また、空色の部分はサマータイムの期間です。

こう見てみると、サマータイムの期間の日照時間はほぼほぼ東京並みである事が分かります。事実、この期間は非常に過ごしやすいです。実際に私も、この期間は比較的体調が良いです。

しかしサマータイムが終わる頃から冬、春に掛けての期間、ここがキツイんですよね。年末年始の頃は東京に比べて日照時間が6割程度しかありません。この6割程度しかないと言う絶対量の少なさと、夏の期間で東京とほぼほぼ同水準の絶対量なのに対して減少代が占める割合が大きい点(変化幅が大きい)、この二つが身体にとってキツいのだと思います。

冬がマジでキツい、確実にストレス吐き出し能力が落ちている気がする
bonbon
bonbon

やれやれ。

ここまでは2020年の初めに書いた関連記事「デュッセルドルフ駐在に向けて覚悟しておきたい、辛い・大変・日本に帰りたいと感じるストレス」でも紹介した内容ですが、その後暮らす中でもう一つ別の視点にも気付きました。それについても書きます。

デュッセルドルフでの太陽光の質の違い

エミリー
エミリー

なんだなんだ?

感覚的に言うと、高緯度のせいか光の感じが違うように感じます。日本でも沖縄と北海道では光の感じが異なると思いませんか?南に行くとギラギラしていて、北に行くとなんとなく青っぽいあの感じです。デュッセルドルフの場合、北海道どころか緯度的に言えば樺太の中央より上側に相当するので、それはそれは日本では未経験の光の感じを味わえます。

Hirofumi
Hirofumi

しかしこれがまたキツいのである。

この光の感じが異なる点、3年間住んで思ったのですが、これに依ってもやはり身体がおかしくなっているような気がします。身体というか、感覚的に言うと、脳がバグっている感じです。これは夏の期間に特に感じます。以下に具体的に書いてみます。

・晴れていて空が青いのに、なんとなくその青さと明るさのレンジが合わない
・晴れていて太陽を浴びているのに、光の量が少ない(薄い)気がする
・イタリアなど南に行くと、明るさのレンジが全く違う(濃い)と感じる
・その結果、頭がスーッとスッキリとする感覚を覚える(麻薬的とでも言うような)

関連記事:デュッセルドルフ在住時にオススメの「LCCで行く週末ヨーロッパ格安1泊2日旅行」3選【2020年版】

これについて以下のような記述を見つけました。これを読むと、私が言う脳がバグる感じも理にかなっている気がしてきます。

大気圏に対して直角に入る赤道付近では、短波長の光もあまり影響も無く真直ぐに入ってきてほぼ太陽光そのものの白色光として地上に届きます。赤道直下での地域の太陽光は、高照度で、日照率も高く、そして色温度が赤、オレンジに偏光している為に、赤、オレンジ、黄色の暖色系の物体色が強くなり、明るく美しく輝いて見えます。反対に、南極・北極の高緯度になると、短波長の光が壊れた自然光になり、低照度で、日照率も低く、色温度が紫、青、緑へ傾斜するために、青、緑の寒色系の物体色が強くなり、青や緑が美しく見えます。

光色とエリア特性 | インテリアとライティング
エミリー
エミリー

なるほどね〜。

言うなれば、東京とデュッセルドルフとでは光の「成分」が違うのです。これに依って脳がバグった様な錯覚を覚えます。恐らくですが、これもストレス吐き出し能力を低下させている気がします。

高緯度では、例え天気が良くてもその光の感じが異なるため、脳がバグる気がする

これ以外にも、夏至と冬至のちょうど中間に於ける1日当たりの昼間時間変化量の大きさも関係している気がしますが、ここでは割愛します。

その後私が会得したストレス放出術

2020年の初めに書いた関連記事「デュッセルドルフ駐在に向けて覚悟しておきたい、辛い・大変・日本に帰りたいと感じるストレス」では筋トレを紹介しましたが、その後もう一つ会得しました。ポイントはお医者さんからも言われた「心身ともに疲れる運動」です。

エミリー
エミリー

アレですね!

ランニングで、逆に運動に依って心臓をバクバクさせる

お医者さんに負荷心電図の結果から「フィジカル面では異常無し」と言われた結果、ある事を思いついたのです。

Hirofumi
Hirofumi

動機が辛いんだったら、逆に運動して心臓バクバクさせれば良いんじゃね?

実はこれが効果絶大でした。一度運動に依って思いっきり心臓を動かしたところ、嘘のように症状が低減したのです。低減というか、その頻度が圧倒的に減りました。しかも「もうこれ以上息が続かない!」ってところまで運動するとかなり気持ちが良いのです。最近は5kmちょいの距離を5分/kmペースで走る事にハマっています。

ランニングで心臓循環器にある程度の負荷を掛けるのはオススメだとお医者さんも言っていました。ちなみに心臓循環器系の観点だけで言うと、心拍数140〜150BPMの有酸素運動で30分以上が良いそうです。なので実は私はお医者さんに「早く走る事よりも距離を走る方にしなさい」と言われています。言われていますが、それでもどのくらい速く走れるかや、最後の追い込み感が気持ち良くて、ラストスパートで心拍数が180BPM辺りまで上がるくらい追い込む走り方にハマってしまっています。

筋トレだけでなく、ランニングで思いっきり発散するのがオススメ

まとめ

お医者さんと話していた際に「ストレスと言う目に見えないモノに依って、身体に痛みなどの具体的な症状が現れると言うのは、どういうメカニズムなのか」と尋ねました。その時のお医者さんからの答えは「脳からのどうにかしてくれって言う悲鳴だ」でした。例えば、何かにビックリした時に心臓がバクバクしますよね?あれはビックリしたと言う急なストレス入力と一時的な容量超えに対して、自律神経の乱れが起きて、脳が不整脈(心臓バクバク)と言う症状を使って身体を興奮状態にしているのだと。つまり、ビックリした時に直接心臓に何か異変が起こってバクバクするわけではないのです。これを私の場合で言うと、ストレスに依る胸痛や頭痛や動悸は、ストレスに依って直接胸や頭に何かが起こっているのではないのだと。

それを聞いた瞬間に、メンタルとフィジカルの繋がりって本当にあるんだな〜と、妙に納得してしまいました。そりゃそうです、身を以って体験したので。それと同時に、いかにストレスを吐き出して溜め込まないようにするかが本当に大切だなと感じました。運動時の「高エネルギー流束」ではありませんが、そこそこのストレスが入ってきても十分に吐き出せるような「大きな蛇口」を常に持っていられるよう意識し努力する事が、特にデュッセルドルフでの生活に於いては大切なのかなと思った次第でございます。

纏めます。

・デュッセルドルフ暮らしでは、高緯度に依る影響でストレスの吐き出し能力が確実に落ちる
・高緯度に依る影響は、特に冬の期間の日照時間の短さがあるが、太陽光の質の違いもありそう
・このストレスに依り具体的に身体に現れる症状は、結構辛い
・デュッセルドルフ暮らしでは、ストレスをより吐き出せるような環境を自分で作る努力が必要
・筋トレやランニングなど、息の上がるような運動を思いっきりするのもオススメ
エミリー
エミリー

やれやれ。

まもなく本帰国となるわけですが、この「高緯度に住んだ事がある人にしか分からない辛さ」を知れたのは良かったなと思っています。思ってはいますが、もう一度経験しろと言われたら正直嫌です。この先ヨーロッパにまた住む機会があったら、その時は是非夏だけ住むようにしたいものです。或いはスペインやイタリアなどの南の方に住むなど。

それでは本記事も最後まで読んで頂きありがとうございました。この記事が、デュッセルドルフに限らず高緯度に住んでいて既に体調不良に苦しんでいたり、或いはこれから生活を始めるって方の参考に少しでもなれば幸いです。

また次の記事で。

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