デュッセルドルフ駐在に向けて覚悟しておきたい、辛い・大変・日本に帰りたいと感じるストレス
どうも、2018年からデュッセルドルフに住んでいるHirofumiです。
何だか今回は暗い話題だねえ!
ええ、今回は実際に生活をしてみないと分からない辛さ、大変さ、そして日本に帰りたいと思う時について書いてみようと思います。
しかしこの話題、あくまで私の主観ですので誰もに当てはまるわけではありません。そこだけご理解頂いた上で、これからデュッセルドルフで生活を始められる方の参考になれば幸いです。
私は毎日がエブリデイだけどねえ!
始めます。
はじめに
デュッセルドルフでの生活自体は、文化の好みの話は置いておいて、総じて言えば日本での生活に比べて良いことの方が多い気がします。例えば、春の花粉症の時期は日本に居た時に比べて大幅に楽ですし、夏も年に数回欧州を襲う酷暑を除けば暑すぎず非常に過ごしやすいです。こういう比較でなくこちら特有の事でも、例えば、夏の昼間の長さは最高ですし、休暇で旅行に出かける文化も最高です。
ただ、これは人間関係など全てのことに言えるのですが、「ポジティブな部分は当たり前に感じるようになってしまう」一方で「ネガティブな部分はそのままその印象で残り続ける」ため、どうしても「ネガティブな部分が目立ってしまう」ことがあります。
特に、外国で生活を始める時など環境が大きく変わる時には、精神状態が不安定になりやすくこれが起こりやすいと思います。なんだか少し辛くなってしまった時には、改めてデュッセルドルフ暮らしのポジティブな部分を、それこそ言葉にして発したり紙に書いたりして、改めて認識しようとする事が大切かと思います。
確かに。これを言いたくなる人ってたまに居るよね。
私がデュッセルドルフで生活して感じた辛く大変な事
以下の3点に限ります。
② ドイツ語を喋らないことによる疎外感
③ “規律正しさという教訓”に押さえつけられているように見て取れるドイツ人への窮屈感
ほうほう、どれも興味深いですねえ。
一つ一つ書いていきます。
① デュッセルドルフは天気が悪いため体調が悪くなる場合がある
本当に天気悪いよねえ・・・。
なんとなく「ヨーロッパの曇天」ってイメージにありませんか?例えば、パリのセーヌ川と川沿いの建物と曇天や、イギリスなんて常にしとしと雨、などなど。私もデュッセルドルフに住み始める前からヨーロッパにはそんなイメージを持っていました。一方でイタリアやスペインでは燦々と降り注ぐ太陽!などのイメージがありますよね。実際その通りで、南に出掛けてアルプスを超えるとそれはそれは最高のお天気に出会えます。
天気悪いと体調悪くなる?って思うかもしれませんが、なりますよ!ビックリします!もちろん個人差があるとは思います。実際に我が家でも、私は体調悪くなりますが、妻は体調が悪くなることはありません。
そのメカニズムが気になるけれど、その前に、どう体調が悪くなるんだ?
・テンションが上がらない
・何かしようという気持ちにならない
・頭がスッキリしない
・常に頭がふわふわしている感じがする
・遠くで頭が痛い感じがする
・なんとなく血圧が上がらない感じがする
私の場合はこんな感じです。お休みの日の朝に寝過ぎて頭がぼーっとする感じに似ています。なんとなーく頭に血が行っていないような気がする、あの感じです。デュッセルドルフで暮らしていると、特に天気が悪い冬の期間、これが毎日続く感じです。
これだけ聞くと「マジかよ・・・」と思いますよね。でも安心して下さい。私はただ今2度目の越冬中なのですが、既にこの現象の原因を他のことで補って体調を保つという技を身に付けました(以下に書きます)それは技を身に付けたのではなく単純に「慣れた(順応した)」からではないか?と思われるかもしれません。確かにその切り分けは出来てはいないのですが、周りのドイツ人を見ている中で、私がその技を身に付けたこと自体が順応したということだなあと感じることがあります。ですので、「単純に身体が慣れたというわけではない」と思っています。
何だか屁理屈だなあ。だいたいこの体調が悪くなるメカニズムは一体何なんだ?
これは曇天、つまり「日光不足」に起因します。日光が不足すると三大幸せホルモンの1つとされている「セロトニン」の脳内での分泌が不足するんです。また日光によって体内で生成される「ビタミンD」が不足することも影響していると思います。
以下に1つ記事を引用します。
セロトニンは、朝の心地よい目覚めをもたらし、心をポジティブにし、自律神経を整え、姿勢や顔の表情を引き締め、身体の痛みを調整する、といった健康的な生活に欠かせない働きをする。別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、セロトニンを増やす薬は、うつ病治療にも用いられているそうだ。
こんないいことずくめのホルモンなら、ぜひとも脳内にたっぷり分泌しておきたいところだが、それには太陽光が必要不可欠。仕組みを簡単に説明すると、脳幹に数万個あるセロトニン神経が、目の網膜に入った太陽光の刺激をスイッチにして活性化されるのだという。
「電灯の光なら一日中浴びてるけど……」と思うかもしれないが、セロトニン神経の活性化には、2500~3000ルクス以上の照度が必要といわれているため、500ルクス程度の電灯光ではとても足りない。ちなみに太陽光の照度は1万ルクス以上ある。日に当たるのはせいぜい会社に行き帰りする屋外の数分、日中は電灯が煌々とついた会社に缶詰という、現代人にありがちな生活では、慢性的にセロトニンが不足しがちなのだ。
幸せを感じないのは太陽の浴び方が間違っているせい? 不調をリセットする生活習慣 | ダ・ヴィンチニュース
めっちゃ理にかなってるやん!
そうなんですよ。私は初め「この体調の悪さは気圧のせいか?」とも思っていたのですがどうも違いそうだと気付き、最終的にこの「日光不足」の結論に達しました。天気用語的に言うと「日照時間の短さ」です。
日照時間は、一日のうちで、日照計で測定される直達日射量が120W/m2以上である時間と定義される。日照なしの目安(120W/m2以下)は、直射光によって物体の影が認められない程度。
日照時間 – Wikipedia
デュッセルドルフの日照時間ってそんなに短いのか?
短いです。特に冬の期間。面白いデータを見つけたので紹介します。
水色が「昼間の長さ(日の長さ)」、そして黄色が「日照時間」を表しています。冬になるに従って日が短くなるだけでなく、日照時間も”日照時間が昼間時間に占める割合”も短く・小さくなっていることが分かります。
では東京のデータを見てみましょう(以下)
東京は一年を通してそこまで日照時間に差が無い事が分かります。確かに、6月と7月は梅雨で、9月と10月は台風と秋雨で、他の月に比べて日照時間が短そうですが、デュッセルドルフほど一年間で変化は無いように思えます。それ故に”日照時間が昼間時間に占める割合”は、冬になると逆に大きくなってしまいます。もしかしたらこの指標はあまり意味を成さないのかもしれません。
それよりも、この四季によって日が長くなったり短くなったりはあっても、一年を通して日照時間の絶対値に大差が無い、つまり一年を通して 三大幸せホルモンの1つとされている「セロトニン」 の分泌に関わる条件が変わらないというのが大切で、そういう場所が住みやすい場所と言えるのかもしれません。
確かにドイツ人でさえも冬はうつ病になる人が多いって言うもんね。
そうなんですよ。私も職場を見ていて、なんとなくですが、冬の期間は病欠で休む人が多いようにも感じています。
と言うか、それにしてもデュッセルドルフの11月~1月の日照時間短すぎじゃないですか?一日当たり2時間以下ですよ、日光浴びなさ過ぎです。この時期の”日照時間が昼間時間に占める割合”は、夏が40%前後なのに対して半分の20%近くまで落ち込みます。ただでさえ日が短くなる冬なのに、日が短くなった以上に太陽隠すのは(天気まで悪くするのは)勘弁してよ~って感じです。
でも一日2時間お日様が出ていればその時にお散歩行けばいいねえ!
うーん、そんなに上手くいかないのです、何故なら2時間と言うのは平均値なので・・・。稀に奇跡的かつ突然やってくる丸一日朝から夕方までピーカン快晴の日を入れてその平均値なので、実際はほぼ毎日曇天か雨になります。
参考まで、以下は雨の日数のデータになります。
デュッセルドルフは一年を通して凡そ「月の半分は雨=2日に1日は雨」と言えて、特に11月~1月は雨の日が多いのが分かります。
では東京のデータを見てみましょう(以下)
縦軸の目盛りが違うんで見ずらいですが、東京は一年を通して凡そ「月に10日間前後=3分の1は雨」と言えます。
半分か3分の1か、この差は大きいね!
雨だけで月の半分なので、曇りを考慮するとやはりほぼ毎日曇天か雨になります。
なんだか長くなってしまいましたが纏めます。
・日光不足はセロトニン不足を引き起こし、人に依ってはそれで体調が悪くなる場合もあり!
デュッセルドルフでこれなので、スカンジナビアの方に行ったら一体どうなっちゃうんだって感じです。なのでまだありがたいと思わないといけないのかもしれませんが、それにしても冬の期間は「日本に帰りたいな~・・・」と思わずにはいられません。
そういえば、初めに言ってた「他のことで補って体調を保つという技」って何?
お、忘れていました。私の場合それは「筋トレ」になります。定番のTweetを紹介しましょう!
これはあくまで私の場合ですが、頭がふわふわして何だか調子が出ない時に筋トレをすると、それがすーっと抜けてめちゃくちゃスッキリする気がします。筋トレをして3,4日経つとそれが切れてくるので、それが合図となり「あ、ジムに行きたい」となります。
なんとなくですが、神経伝達物質は相互に作用している気がしていて、日光不足による「セロトニン不足」は、筋トレによって得られる「ドーパミン」や「エンドルフィン」で効能を補えるような気がします。
実際に冬の期間のジムは、たくさんのドイツ人が居る気がします。単に外は暗くて寒くてやる事が無いからっていうのもあるかもしれませんが。。。
あとあれだ、ドイツって日焼けサロン多いよね!
それもありました!日光不足を解消する日焼けサロン、めっちゃあります。ジムにも日焼けマシンが置いてあるくらいです。私はまだ体験した事ないのですが、確かに日光不足は光を浴びて補うのが一番良いかもしれません。
② ドイツ語を喋らないことによる疎外感
一つ目が長いよ!
スミマセン。ここからはさーっと行きます。
二つ目のこのトピック、ドイツ語を喋る人は全く問題ありません。私の様に海外駐在でたまたまドイツに来た「英語は話すけどドイツ語は話さない」人に関係します。そしてほとんどの人がこれに該当するかと思います。いやー、全く、ワーホリでドイツに居る若者たちがドイツ語を話しているのを見ると、本当に感心しますよ!
デュッセルドルフに限らずドイツ、はたまたヨーロッパでは、英語を話す人が非常に多く、英語で問題なく生活できます。もちろん年配の方は英語を話さない率が高いですが、若い人はほとんどが英語を話します。
そうなんです、生活したり仕事したりする分には、英語を話せば全く問題無いです!
じゃあこのトピックは何?って思いますよね。私は以下の様な時に「ドイツ語を喋らないことによる疎外感」を感じます。
・ドイツ人同僚たちがドイツ語で楽しそうにおしゃべりをしているが、その内容が全く分からない時
・例えば電車の中やレストランなどで、周りの雑談の内容が全く分からない時
なんというか、コミュニケーションが取れる取れないの話では無く、自分自身がその空間に属していない感を感じる時にこの疎外感に襲われます。居心地が悪いとか場違いとか感じる感覚と同じ類だと思います。そして恐らくですが、Harmonyに重きを置く日本人は、余計にこれを感じやすいのかもしれません。
まあね~、それはまあ、仕方ないよね。
ドイツ語を喋り分かるようになる努力をすれば良いだけの話ですがなかなか・・・。こういう時私は「日本に帰りたい」よりも寧ろ、「ここが英語圏だったらな~」と感じる事が多いです。
③ “規律正しさという教訓”に押さえつけられているように見て取れるドイツ人への窮屈感
これは悪口ではありませんよ!文化の特徴に対する印象の話です。
この話題、なんとなく分かる気がするな~・・・。
文化の話についてはまた改めて一つのテーマで記事にしようと思っていますが、簡単に言うとドイツでは「ルールに従う事が絶対的な正義」な感じです。故にルールに従わない者に対しては非常に厳しい国です。また、これは日本のそれとは性質が異なる様に思います。日本は先にも挙げたHarmonyの観点からそれを乱す者に厳しい印象ですが、ドイツでは絶対的にルールに依る様なイメージです。
またドイツ人は、DIN規格に代表されるように、ルールを作るのが非常に上手な人たちです。少し話はずれますが、高い生産性を得られている理由の一つにこのルール作りが上手な点と言うのもあると思っています。
じゃあ一体どんな時にその窮屈感を感じるのよ?って言われると答えるのが難しいのですが、以下に繋がると思う特徴を書き出してみます。
・なんとなく華やかさが無い、色使いに明るい華やかな感じが無い
・人々が黒など暗めな色の服ばかり着ている
・アウトバーンでは思い切り飛ばす、年越し花火が物凄い(権利の主張がすごい)
・テレビ番組やCMがあまり面白くない、冗談を真顔で言う時がある(ユーモアに欠ける)
なんだか表現するのが難しいです。他には、例えば子どもの絵本には「食べ物の好き嫌いをしていると死んでしまう」お話もあるそうです。なんというか、正しく誠実にいる事による豊かさを説くよりもルールに従わなかったときの残酷さを説くような、そんなイメージです。
纏まりませんが纏めましょう!
雑な纏めだ!
まとめ
いかがでしたでしょうか?移住ではなく駐在の場合は、②と③は耐えられると言うか客観的に見ていられるかもしれませんが、①はその症状が出る人にとっては辛いかもしれません。
もしこの記事が参考となって、原因が掴めたり対策が講じられたり出来れば、或いは渡独の前情報として頂ければ幸いです。
さてさて本記事も最後までお付き合い頂きありがとうございましたー!
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