デュッセルドルフ駐在でドイツ就労ビザを取得する方法【完全版】中編:ドイツ入国〜住民登録まで

こんにちは、2018年よりデュッセルドルフに駐在しているHirofumiです。

ドイツでの暮らしを紹介するブログを立ち上げ、最初の記事として「デュッセルドルフ駐在でドイツ就労ビザを取得する方法【完全版】」を三部構成で書いています。

このテーマは…

前編:日本出国前〜ドイツ入国前まで
中編:ドイツ入国〜住民登録まで(本記事)
後編:就労ビザ申請・取得〜家族の滞在ビザ申請・取得まで

上記の三部構成となっています。是非それぞれの記事を順番にご覧下さい!

それでは早速中編のスタートです。

いざドイツへ入国!

日本とはしばしのお別れをしドイツへやって来たところから書いていきます。

日本からの最短ルートであればANAのNH209便で成田国際空港からデュッセルドルフ国際空港への12時間の空の旅になりますね。お昼前11時頃に日本を飛び立って、ドイツへは夏時間であれば16時、冬時間であれば15時の到着です。着いた頃日本の時間はと言うと23時、いきなり時差ぼけ全開になるかと思います!(私がそうでした)

この時間の到着であれば活動開始は翌日から。その日はデュッセルドルフのLittle Tokyoと呼ばれるImmermannstraße(インマーマンシュトラーセ、インマーマン通り)に向かい、日本語が飛び交い日本食が食べられる居酒屋で駐在員先輩方に長旅お疲れさま会をして貰い、「ここは一体どこなんだ?」と頭の中がぐちゃぐちゃになりながら眠りにつくと良いでしょう。

ドイツへ入国する際の入国審査

前編で書いた通り「ドイツの就労ビザは入国後に取得」します。これは言い換えると「入国する時点では長期滞在は認められていない状態」となりますよね。そこで一つ疑問が生まれてきます。

エミリー
エミリー

入国する時に定番の質問をされた時は長期滞在する予定である旨を伝えるべき?

これ、私自身も当時気になって調べたり先輩方に尋ねた記憶があります。なぜなら、仮に「入国の目的は?」と聞かれた時に「これから駐在で長期滞在する予定だ」と答えたとしても、入国審査官からしたら「不法滞在しないよな?」と少なからず思うはずですよね。それによって万が一自分が不利益を受けたらどうしよう!と。

結論、多方面に確認してみましたが「まずは入国する事を最優先として・・・」と曖昧な答えがほとんどでした。それはつまり、明言はしないものの「出張者と同じ様に入国する」と言う意味で、これは多くの長期滞在予定者の渡独時の航空券の買い方が「復路放棄」である事も関係してくると思います(これはまた記事にします)

では私はどうしたかと言いますと、気になって調べたり尋ねたりしたものの、実は私の場合これは関係なく、気にする必要が無かったんです。どういう事かと言いますと、私は「事前出張でビザを取得し、その後一旦帰国し渡独準備、数週間後に本渡独」というやり方だったんですね。ですので、事前出張の入国時には「出張で○日間滞在予定」である事を伝えて入国しました。

もし私が「事前出張が無く、長期滞在ビザをまだ持たない状態で渡独」であったらどうしていたか?ですが、仮に航空券が復路放棄の買い方であったとしても、長期滞在をする旨を伝えて入国していたと思います。何故ならその時点で「本社からのドイツ支社への出向指示書」や「出向先との雇用契約書」や「外国人局でのビザ申請アポイントの予約証」などで「就労ビザを取得する予定であることが合理的に説明ができるから」です。

但し!入国審査でも「担当官によって言う事が変わる」場合がほとんどだと予想できるので、100%入国が保証できる訳ではありません。上記はあくまで私の考えであって、その方法はあくまで自己責任でお願いします

入国翌日にまず行くべき所

さて入国翌日のドイツ生活二日目、時差ぼけ全開で夜中2時や3時に目が覚めてしまって寝られなかったのではないですか?(私がそうでした)そりゃそうです、日本の朝が始まる時間帯に寝るんですから、徹夜で飲んで朝帰り後に寝ても11時頃起きちゃう様なもので、なかなか長くは寝ていられないんですよね。コツは「目が覚めてしまった時に絶対スマホを触らない」です。

エミリー
エミリー

今日から諸々開始でしょ?まずはどこに行けばいいの?

まずは「在デュッセルドルフ日本国総領事館」に行きましょう!
ここでは「在留届の提出」と「自動車運転免許証抜粋証明(通称”翻訳免許証”)の申請」を行います。
持ち物は「パスポート」と「日本の運転免許証」があればOKです。

そうです、まずは日本領事館に向かいましょう。在留届の提出と翻訳免許証の申請のどちらも、就労ビザ申請とは関係がないのですが、まずは「義務付けられている在留届の提出がてら、翻訳免許証の申請も一緒にしてきてしまおう」をやってしまいましょう。

在デュッセルドルフ日本国総領事館はどこにある?

デュッセルドルフの日本領事館は市内の中心部に位置しています。ショッピング街であるKönigsallee(ケーニッヒスアレー)からライン川の方向へ(西へ)1ブロック歩いた辺りにあります。

建物の入り口に着いたら領事館のピンポンを押し「在留届を出しに来ました」などと日本語で用件を伝えればロックを解除してくれます。中に入ると確か立派な階段があったような気が。日本領事館は日本式2階か3階だった気がします。

領事館のオフィスのある部屋に入るといきなりガタイの良いドイツ人警備員が仁王立ちしていますが、そこで空港の様な荷物チェックを行うと日本領事館に入る事ができます。そこは各種手続きの用紙が置いてあり、手続きの窓口があり、案内の冊子等あり、日本の市役所の様な雰囲気でなんとなく落ち着きます。

在留届の提出

日本の法律では「3ヶ月以上滞在する際は在留届を提出する事」が義務付けられています。オンラインでもORRネットを通しての提出が可能です。領事館で提出する際には、専用の用紙が置いてあるのでそちらに記入して窓口で提出すればOKです。手数料は掛かりません。

自動車運転免許証抜粋証明(通称”翻訳免許証”)の申請

エミリー
エミリー

翻訳免許証って何!?

・ドイツに入国して6ヶ月間は日本の運転免許証とこの翻訳免許証の両方を所持する事で自動車等の運転が可能
・加えて翻訳免許証は後々行う事となる「EU運転免許証の申請」に必要

後日、EU運転免許証への書き換えを行うことになります。これはビザを取得すると申請ができるのですが、それまでの間は日本の運転免許証と翻訳免許証の両方を所持する事で自動車等の運転が可能となります。詳しくは「デュッセルドルフ駐在でEU運転免許証を手に入れる方法【完全編】」に書いていますので、是非ご覧下さい!

エミリー
エミリー

日本を発つ前に国際免許証は手に入れておいた方がいいの?

私個人の見解としては「渡独前に日本で国際免許証の取得は不要」かなと思います。しかし渡独後すぐに例えばイギリスやオランダ・ベルギーやポーランドなどのドイツ外で運転する予定がある方は、国際免許証を取得してから渡独するのが良いかもしれません。

話が逸れました、翻訳免許証の申請の話に戻ります。こちらも領事館に備え付けの専用の用紙に必要事項を記入して窓口に提出すればOKです。その際に日本の運転免許証の確認が必要です。費用は16ユーロ掛かります。こちらの領事手数料の一覧の中にある「証明関係」の「その他の証明(運転免許抜粋証明を含む)」に該当します。但し即日貰える訳ではなく、提出の翌日から数えて4開館日に貰えます。私も月曜日に申請をして金曜日には貰いに行ったのを覚えています。すぐに運転する用事がある方は注意が必要です。尚、受け取りの際にはパスポートがあればOKです。

いよいよ住民局で住民登録へ

さていよいよ住民登録です!いよいよデュッセルドルフ市民になるわけですねえ。前編でも書いた通り「滞在を許可します」となる前に(就労ビザを取得する前に)住民登録を行うのでなんか変な感じがしますが、この手続きはサクサクっと終わるのでまずは済ませてしまいましょう。

エミリー
エミリー

住民局はどこにあるの?何が必要なの?

・住民局はデュッセルドルフ中央駅の裏側に出て右方向に歩いてすぐの場所
・住民登録には「パスポート」と「大家さんのサイン入りの入居者証明書」と「住民登録申請書」が必要
・住民局での住民登録の際はアポイント(予約)を取って向かうのがベター

住民局はどこにある?

住民局はデュッセルドルフ市内に何ヶ所かありますが、定番はデュッセルドルフ中央駅の裏側に出て右方向に歩いてすぐの場所だと思います。外国人局も同じ建物に入っているため、就労ビザ申請の時にも来る場所になります。

建物に入ると「左手方向」「正面」「右手方向」「階段で上へ」の4方向に別れます。それぞれ「左手方向:証明写真ボックス(2機)エリア」「正面:住民登録手続きエリア」「右手方向:ビザのカード受け取りエリア」「階段で上へ:外国人局(ビザ申請)エリア」となっています。住民登録に来たので正面の部屋に向かっていきます。入って行くと、まずベンチが並び番号が映し出されるモニタが置いてある待合エリアがあるので、そこで自分の予約番号と手続きブースNo.が表示されるまで待ちます。こちらに幾つか写真が掲載されていますので、イメージを高めて頂ければ幸いです。

「入居者証明書」と「住民登録申請書」の準備

必要書類はすごくシンプルですよね。どちらの用紙も住民局に入って左手方向の証明写真ボックスエリアに置いてありますが、デュッセルドルフ市のHPから手に入れる事が出来ます。入居者証明書はこちら住民登録申請書はこちらの「An-/Abmeldung eines Wohnsitzes」になります。

入居者証明書は「大家さんに書いて貰う書類」になるのですが、私の場合はまず入ったウィークリーマンションの様な短期アパートの会社に書いて貰いました。つまり「仮住まいでまずは住民登録」をしたと言うわけです。最初から本アパートが決まっている場合は、大家さんに丸投げすれば書いてくれると思いますし、本アパートを決めた時に使った不動産屋さんにお願いしても良いですし、自分で必要な部分を全て書いてから大家さんにサインだけ貰うパターンでも良いと思います。私は、就労ビザが無事に取れた後に本アパートを契約したので、その時に大家さんに入居者証明書のサインを貰って、妻が渡独後に住民登録を行う際に私も同行し、「私の住民登録の変更手続き」と「その住所に妻も一緒に登録」を行いました。これを行う事で「ビザの住所変更」も同時に出来てしまいます

住民登録申請書は必要な部分をGoogle翻訳を頼りに一生懸命記入していけば良いです。もし抜けている部分があれば担当の方が聞いてきてくれるので大丈夫だと思いますが、余りに抜けている部分だらけだとやり直しをくらう様な気もします。頑張って分かる範囲を全て記入した感が大切かと思います!

ちなみにドイツでは「ボールペンは青」と「チェックは×印」が標準です。国が変わると文化もガラッと変わり、面白いですよね!

住民登録のアポイントメント(予約)取得方法

住民登録はアポ無し当日突撃隊で臨んでも良いのですが、これだとなかなか待つらしいです。住民局は朝7:30から開くのですが、その時間に行っても既に何人も並んでいる事があるらしく。尚、アポ無しで臨んだ場合は、日本の市役所の様に整理券を取って、その番号がモニタに表示されるまでただひたすら待合室で待つ事になります。職員の方は、整理券を取った人とアポを取っていた人とを同時に対応していくわけですが、当然アポがある人の方が優先ですので、モニタに表示される番号はアポのある人の方がどんどんと消えていったのを覚えています。間違いなくアポを取ってから行くことをオススメします!

エミリー
エミリー

住民登録のアポイントメント(予約)は簡単に取れるの?

簡単に取れます!中央駅の裏の住民局であれば、同住民局のHP上右側「Eine Termin vereinbaren」の「Online」のタブから予約に進めます。全てドイツ語なのでGoogle翻訳の力が必要ですが、「Anmeldung in Düsseldorf」を選べば日時を選択でき(最短の日付しか選べない場合もあります)、後は名前やメールアドレス等を入力して完了です。すぐに予約番号が記載されたメールが届くので、その予約番号を控えてアポ当日に住民局に向かえばOKです。

この予約方法、ある一日の枠の振り方に制限がある様です。上記の様に「数日前から予約可能としている枠」も用意されていますが、大前提は「当日9:00〜9:30にweb上で当日枠を予約」の様です。この当日枠の方が数日前から予約可能としている枠よりも多いように感じます。不思議な仕組みですよね、朝9:00なんてもう既に整理券を取って待合室で待っている人が居るというのに。

ちなみにこの「予約完了メール」も、ドイツへの入国審査の際に「就労ビザを取得して長期滞在予定」を伝える際には、そのエビデンスの一つになり得ると思います。日本で予約を済ませて渡独される方は、渡独時には念のためプリントアウトしてカバンに入れておくと良いかもしれません。

住民登録の手続きは思った以上に簡単!

さて住民局の待合室に到着後、モニタに自分の予約番号とブースNo.が表示されたらその番号のブースに向かいます。アポを取っていても少し待たされる事がありますが、そこは辛抱ですよ!(日本だと文句を言う人が居そうですね…)

ブースに着いたら「パスポート」と「入居者証明書」と「住民登録申請書」の3つを机の上に出せばすぐに手続きを始めてくれます。特別何か聞かれるわけでもなく、内容が全て確認できればサインをして完了だった気がします。ものの10分程度ですよ!

晴れて住民登録の手続きが終わると「住民登録完了書」と「デュッセルドルフへようこそボックス」が貰えます。この完了書はこの先の就労ビザ申請の手続きなどで使う書類なので大切に保管しましょう。ようこそボックスは小さいピザの箱のようなサイズです。デュッセルドルフの案内やクーポンなどが入っています。

尚、住民登録が完了すると登録した住所に「社会保障番号の案内書」と「住民登録系の手続きがwebで出来る案内書(PW付き)」が届きます。特に社会保障番号の案内書は税申告の手続きの際に必要ですので、どちらも大切に保管しましょう。

住民登録が完了して、次はいよいよ就労ビザ申請!

いよいよ住民登録が終わりました。晴れてデュッセルドルフ市民の仲間入りです!これで後は就労ビザ申請を残すのみとなりました。あともう少しです。

就労ビザ申請では住民登録以上に念入りな確認と準備が必要です。特に赴任先がデュッセルドルフ日本商工会議所に属していない場合は・・・(私がそうでした)

次の「後編:就労ビザ申請・取得〜家族の滞在ビザ申請・取得まで」で詳しく書いていきますよ!

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